冬の夜の松尾八幡平駅 岩手の風景

冬の夜の松尾八幡平駅 岩手の風景冬の夜の松尾八幡平駅 岩手の風景 岩手県八幡平市松尾

熱狂的な鉄道ファンというわけでは無くとも、旅先で知らない列車を見たり、未知の鉄道駅を訪れたりすると、「ちょっとワクワクしてしまう」という人も多いのではないでしょうか?

個人的には寒い北国の雪の中に佇む夜の無人駅を訪れるとなぜだかワクワクしてしまいます。同時に切なさと懐かしさが入り混じったような、えも言われぬ感情が沸き起こります。心臓の高鳴りと、感傷的な高揚感は人を好きになった時のそれに似ているのかもしれません。

それは、知らない土地の知らない空気が醸し出す「旅情」という名の人生の変容かもしれないし、無意識の中に潜んでいた共通意識の迸りなのかもしれません。

いずれにしても、訳もわからずにドキドキしたりワクワクしたりしながら、その美しさに感動し、切なさと懐かしさを覚え、無性に泣きたくなるような衝動に襲われるのです。

岩手県の八幡平市にある「松尾八幡平駅」を見かけた時もまさにそんな感覚でした。

その日は午後から激しく降り始めた雪のために運休になっていたのでしょうか。それとも都会の意識だと「早い」終電が通り過ぎた後、すでにそれなりの降雪があったのでしょうか。線路の上には雪が降り積もりその姿は見えなくなっていました。

駅の前もプラットホームも真っ白になっています。

そんな中、プラットホームの電灯は1人静かにそこに立っていました。正確にいうとプラットホームに電柱があり、そこに電灯が取り付けられているのですが、真っ暗闇の周囲とは対照的にそこはとても明るく、ホームに降り積もった雪がレフ板のようにその光を反射してさらに明るくなっていたのです。

その美しさは、すーっと心に染み入るよな静かで上品な美しさでした。

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