冬の夕暮れの絶景 富士山と雲と夕焼け空 埼玉の冬の風景

冬の夕暮れの富士山と夕焼け空 埼玉の風景冬の夕暮れの富士山のシルエットと夕焼け空 埼玉の風景 埼玉県朝霞市

「富士山を三度の飯より愛している」というような筋金入りの富士山好きな人ではなくとも、例えば「電車に乗っていて、何気なく窓の外を見たら、遠くの方に富士山のシルエットが見えた時」や「道路を走っていて、ふと前方右手側に目をやるとそこにぽっかりと真っ白な富士山の頭が顔を出していた時」など、予期せずに富士山を見かけると、何となく嬉しくなったり、ちょっと良いことがあったような気持ちになったり、宝物を見つけたような気分になったり、なんだか少し得したような、そんな心持になる人も多いのではないでしょうか。

「富士山を期待していなかった」ような、そんなハプニング的要素の強い時でもそうであるならば、富士山の姿を見たくて期待が大きい時であればなおさらのこと。ましてや、雲行きが怪しくて半ば諦めかけていた時などに、雲が晴れて富士山の姿を拝むことが出来たら、とても嬉しいものです。

朝からどんよりの空模様、午後になっても雲が多く、雨こそ降ってはいなかったものの「今日は富士山の姿を見ることはできないかな」と思っていた12月の或る日の夕方、西の方角の雲の隙間から突然富士山のシルエットが見えた時も、そんな嬉しさでした。

その少し前までは、空の天辺こそ少しずつ雲が薄くなってきてはいたものの、西の地平線間際には分厚い雲が居座り、富士山はおろか日の入り時の太陽の姿すら見えなさそうな空模様だったのです。

それが見る見る間に、西の空の雲が晴れてきて、依然雲がある箇所でさえも(かなり分厚い黒っぽい雲でしたが)部分的に少し薄くなって透けて見えたり、雲の端がオレンジ色に染まったりしてきました。

そうこうしているうちに、オレンジ色よりもさらに黄色みがかった一段明るい空が見え始めたと思ったら、その光に照らし出されるようにして、そのすぐ左側に富士山のシルエットが出現したのでした。

雲は次々に移動していき、富士山のシルエットはさらに濃く、さらにくっきりとしていきます。厚い雲が一本、屋根のように富士山の上に横たわって居座っていますが、その下の空はとても明るく、ビルの蔭にはちょうど沈みゆく夕日も見えています。富士山の手前側にいる雲達も、その光に照らされ、透き通り始めました。

その素晴らしいショーは時間にして10分ほどだったでしょうか。刻一刻と空と雲の色はその彩度と輝度を変え、富士山のシルエットを鮮やかに彩ります。いえ、正確には日没後に残照で一瞬まばゆいほどの明るさになった後は空は色をどんどんと失っていったのですが、雲の厚みからくる繊細な濃淡とその中で乱反射する光の粒子たちのせいで、ひと際鮮やかに見えたような気がしたのです。

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