三月下旬の立石寺(山寺)本堂

早春の山寺 山形の風景三月下旬の立石寺の本堂(根本中堂) 山形の風景

前年の真冬の寒い時期に訪れた時には膝まで埋まるような深い雪に覆われていた山寺・立石寺も、3月下旬に訪れた時には春の予感をそこかしこに感じるような風景になっていました。天台宗の寺院であり、860年(貞観2年)に慈覚大師・円仁によって開山されたといわれるこの山形市にある古刹は、松尾芭蕉が訪れ「閑さや岩にしみ入る蝉の声」とよんだことでも知られている東北地方有数のお寺です。山全体が霊場・修行の場であり、信仰の場となっていて、古くから沢山の人がここを訪れ、参拝し、また修行を行ったといいます。奥の院まであがるには、時には険しい箇所も含め、1015段あるといわれる石段を上って行かなくてはならず、中々に大変な行程ではありますが、そこかしこに石碑や記念碑、石灯籠、石像、修行の場などが点在していて、さらに上がりきった場所に位置する「五大堂」から眺める絶景の素晴らしさもあって、人気のルートになっています。

写真はそんな山寺・立石寺の本堂(根本中堂)です。こちらに参拝してから、足元をしっかりと固めて奥の院まで上っていきます。奥の院までの所要時間は歩く速さやどれくらいじっくりと堪能するかにもよりますが、約30分~50分ほど。芭蕉の訪れた江戸時代はもちろん、それ以前から数え切れぬほどの人々が訪れ、修行し、様々なことを考え、感じたであろうことに思いを馳せながら一歩ずつ上っていけば、ふと心の中になにか去来するものがあることでしょう。

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