桜と岩手山 八幡平 岩手の春の風景

桜と岩手山 八幡平 岩手の春の風景桜と岩手山 八幡平 岩手の春の風景 岩手県八幡平市

間近に見える静岡や山梨の人々のみならず、日本人全体の「心の山」ともいえる日本一の山「富士山」は別格としても、例えば九州の「霧島連山」、鳥取や島根の「大山」、京都や滋賀の「比叡山」、福島の「安達太良山」、山形の「月山」、津軽の「岩木山」など、日本各地にはその山が見える地域の人々にとって、単なる「山」というものを越えた「特別な存在」「地域のシンボル」、ときには信仰の対象ともなる「山」があります。

それらは、その地域に住む人々にとっては荒天でもない限り毎日のように目にする山であり、日々の暮らしのみならず子供の頃や若い頃の記憶、昔の思い出などと密接に関わりのある存在「心のふるさと」であり、その山がある風景は、その地域に暮らす人々にとって、またはその地域出身ながら今は他の場所で暮らす人々にとっての「心象風景」となっています。

岩手の人々にとってのそんな特別な存在の山は、その名もずばり「岩手山」。標高2000メートルを超える(標高2038メートル)この成層火山は、「小岩井農場の一本桜」の春の絶景でも有名ですが、県庁所在地である盛岡をはじめ、この岩手山が見える地域の人々にとっては、朝な夕なに仰ぎ見るどっしりとした大いなる存在であり、日常風景の中に欠かせない存在。古くは「いはての山」として平安時代末期に編纂された「千載和歌集」や鎌倉時代の「続古今和歌集」に選定された歌に詠われていたり、岩手ゆかりの宮沢賢治や石川啄木などが詠んでいたりする、まさに象徴的な山なのです。写真はそんな岩手山の春の風景。八幡平の道を走っている時に見かけた、素朴で美しい岩手の春の風景です。

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