住吉神社 山口の風景
住吉神社 山口の風景 山口県下関市
時折パラパラと小雪が舞ったり止んだりのとても寒い12月の或る日、山口県下関市にある長門国一宮「住吉神社」の境内は人もまばらでひっそりとしていました。
伝承では367年(仲哀天皇9年)創建と伝えられる「住吉神社」は、大阪の「住吉大社(大阪府大阪市住吉区住吉)」、福岡・博多の「住吉神社(福岡県福岡市博多区住吉)」と並ぶ「日本三大住吉」の一つに数えられる由緒ある神社です。1370年に築かれた九間社流造の本殿は国宝に、1539年に築かれた檜皮葺きの拝殿は国の指定重要文化財となっていて、いずれも室町時代の建築様式を今に伝える大変貴重な建物。
そんな長い歴史と伝統、品格、雰囲気の前に、本殿前では思わず襟を正して厳かな気持ちになりましたが、その一方で素晴らしい業績や功績を残している「偉人」に時折見受けられる、独特のオーラがありつつも、あくまで自然体で物腰柔らかく、気負わず偉ぶらず謙虚で奥ゆかしい人柄がにじみ出ている存在感とでも言えるような、そんな魅力的で穏やかな空気で境内は満ち溢れていました。
気の遠くなるような長い年月をかけて醸し出されたものなのか、それとも元々そこにそうあるものなのか、この場所の空気が良く、訪れる人々の気も良いからそのような感じがしたのかはわかりませんが、とにもかくにもほっこりと心が温まるようなひと時であったのでした。人によって感じ方や考え方は異なるでしょうし、天候やその日の気温、湿度、はたまた自身の体調や心の状態によっても違いはあるとは思いますが、とても素敵な神社であることに違いはありません。もし興味がある方はぜひ一人で足を運んでみてくださいね。