六義園の夜桜 東京の春の風景

六義園の夜桜 東京の春の風景六義園の夜桜 東京の春の風景 東京都文京区本駒込六丁目

昔の人は、人工的なものであふれかえっている現代に生きる私たちが中々目にすることができない自然な環境、明るさの中で風流な風景・景色を目にしていたのだろうと思われますが、一方で今だからこそ見ることができる絶景もあります。その中の一つが現代的な照明を用いて見ることができる夜の風景ではないでしょうか。当然、昔の人々、例えば江戸時代の人たちは月の明かりのほか、提灯、松明などを用いて夜の花見をした、といったことが浮世絵などにも描かれており、まさに風流で情緒ある光景を楽しんでいたようですが、情緒的である一方、かなり暗かったであろうことは容易に想像できます。しかし、今の私達は、計算された光量や色温度、輝度などの照明によりライトアップされた、夜でも明るく美しい光景を目にすることができます。その代表的な夜の風景の一つがライトアップされた桜の木を堪能することができる春の夜の桜の絶景です。

今日の写真は、そんな現代の絶景、ライトアップされた春の夜の桜の風景の一つ、東京・文京区にある六義園のしだれ桜のライトアップ・イベント「春夜の六義園 夜間特別観賞」の様子です。六義園のしだれ桜は樹齢70年前後といわれているので、そもそも江戸時代の人々が昼夜を問わずこのしだれ桜を目にした事実はないのですが、仮に江戸時代の六義園にしだれ桜や桜、八重桜があったとして、夜に松明や提灯で「ライトアップ」をしたとしてもかなり暗かったことでしょう。色も黄色みがかった色であったのに違いありません。しかし、今の私たちは先人たちが作り上げてくれた科学技術や製品のおかげで、可憐で美しい春の桜の「夜」の明るく素敵な光景を目にすることができるのです。今年の春は寒さのために桜の開花が遅れており、令和6年3月16日(土)~3月24日(日)の日程で開催、終了予定だったライトアップイベントも、令和6年3月29日(金)~3月31日(日) 18時30分~21時00分(最終入園は20時00分まで)のスケジュールで追加開催されます。ご興味のある方はぜひ足を運んでみてくださいね。

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