冬の西湖 雪の根場の風景 山梨の冬の風景
「いやしの里根場」 雪の風景 山梨の冬の風景 山梨県南都留郡富士河口湖町西湖根場
伝統的な茅葺屋根の家屋、それも、武士が頭につける「兜(かぶと)」にも見えることから「兜造り」とも呼ばれる豪快で立派な建築様式の家々が立ち並ぶ、山梨県南都留郡富士河口湖町の西湖畔に位置する根場地区(ねんばちく)。今は「西湖いやしの里根場」という名で観光施設となっており、世界中からやってくる観光客を受け入れる場所となっていますが、かつてこの場所には普通の人々の日常の生活が営まれる集落「旧足和田村・根場集落」がありました。
今も茅葺屋根の美しい建物が並んでいるのに、「かつて」という表現が気になった方もいらっしゃるでしょう。そう、この根場地区には1966年の9月までは普通の集落があったのですが、その集落は1966年(昭和41年)9月25日に襲来した台風26号の豪雨の影響で発生した土石流が原因で、一夜にして壊滅状態となり、消滅してしまったのです。
その後、辛うじて被害を免れた人々は西湖畔の別の場所に移住、2006年に集落の復元・展示事業として、かつて集落があった場所に「西湖いやしの里根場」がオープンし、現在に至っています。
写真はそんな根場の冬の雪の風景。昔の日本の風景の美しさはこうであったのだろうなと思わせる、情緒ある素敵な風景です。