御馬下阿蘇神社 熊本の冬の風景

御馬下阿蘇神社 熊本の冬の風景御馬下阿蘇神社 熊本の冬の風景 熊本県熊本市北区四方寄町

熊本県阿蘇市にある「阿蘇神社」は、主祭神として、通称「阿蘇十二明神」といわれる「健磐龍命」「阿蘇都比咩命」ほか、合わせて12柱を祀っている神社です。その創建は、伝承によれば孝霊天皇9年(紀元前282年)と古く、平安時代中期の927年(延長5年)に編纂された延喜式の巻九・十(延喜式神名帳)にも「肥後国阿蘇郡の名神大社」として「健磐龍命神社」が記述されています。肥後国の一宮であり、全国に450~500社あるといわれる「阿蘇神社」の総本社でもあります。

そんな全国に数ある「阿蘇神社」の分社の一つが、写真の「御馬下阿蘇神社」です。熊本市内にある「御馬下の角小屋(みまげのかどごや)」と呼ばれる江戸時代の古民家のすぐそばに鎮座しています。

こちらの神社を訪れた日は、冬の雨がしとしとと降るとても寒い日で、さらに平日の午前中だったこともあり参拝者は誰もいませんでしたが、とても清らかな感じのする境内には落ち着いた雰囲気が漂っていました。

分社の一つとはいいながら、こちらの神社の歴史も古く541年(欽明天皇2年)に、国司・津守太夫法昌により勧請されたといわれる神社です。

時を戻せば、右側に見える建物や電線、そして手前の階段等は多少変化するとしても、鳥居と社と境内の雰囲気は百年前も二百年前もそれほど大きく変わることはないのだろうなと思えば少し不思議な気もします。「御馬下の角小屋」には「豊前街道」を通って参勤交代していた熊本の細川公や薩摩の島津公が立ち寄って休憩したそうで、大河ドラマで話題になった篤姫も休息したという記録が残っています。

きっと行列が来る前は人々はみな失礼のないように慌ただしく準備をしたのでしょう。そして立ち寄った藩主やお供の上級家臣らは疲れを癒すためにしばし寛いで足や腰を伸ばしたのかもしれません。「角小屋」に入りきらない家来達はこの神社の境内で休んだという記録もあります。そんな時代にも、この神社はほとんど変わらずにここにあったのかと思うと、なんだかロマンを感じたりもするのです。

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