雪の道 みなかみ町 群馬の風景
雪の道 「水と緑とロマンの里」 群馬県利根郡みなかみ町月夜野 群馬の風景
日本に数ある町の名前の中でも、一際美しく抒情的な響きを持つ「月夜野」。関越自動車道の「月夜野インターチェンジ」でその名をご存じの人も多いだろう。オフィシャルな町の名としては、2005年10月に水上町、新治村と合併して「みなかみ町」となったことでなくなったが、関越のIC名のほか、「月夜野」の名前は温泉の名前や町にある全国チェーンの支店名などでも残っており、地域の人々には今も親しまれている。
この「月夜野」といういかにも和歌のような雅な響きの名の由来は、平安時代中期の貴族で三十六歌仙の一人に数えられる歌人の源順(みなもとのしたごう)がこの地を通りがかった際、みなかみ町と隣の沼田市にまたがって聳える標高1123メートルの「三峰山(上州三峰山)」から昇ってきた月を見て感銘を受け「おお、よき月よの」と詠んだことから、と伝えられる。
周囲に連なる山々と古城跡など月の鑑賞スポットも多く、今も美しい「月夜野」の月は夜景鑑賞士をはじめ沢山の人々に知られており、『日本百名月』の認定登録地の一つにもなっている。